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ギャンブル依存症の問題点とは

依存症になりやすいギャンブルについては、スロットマシンなどのマシン系で依存症になる人が圧倒的であり、音や光の刺激に加え、壁に囲まれたなかでマシンと向かい合って興じるという環境は、興奮度を高め、非常に依存症になりやすい。この状況をより進行させるものとして、日本型ギャンブルシステム(娯楽産業として君臨しているパチスロ業界)がある。いまの日本には1万人に400台の割合でパチンコやスロット台があり、パチンコ・スロット業界の売上げは30兆円にものぼる。気軽にサンダル履きで入場でき、身分証のチェックもない、より至近の生活圏のなかに存在するギャンブル場は、世界に類をみない特異なものである。

娯楽場に入るのだからということで罪悪感は薄められ、若年時代から抵抗もなくギャンブル場に出入りする習慣を容易に身につけてしまう。本人もどこかおかしいとは思っているが、告白するとギャンブルができなくなるから隠し続け、借金を返すためにギャンブルを繰り返してしまう。治療回復に関しては、自助グループに参加し続けることが最も効果的だといわれている。だから、家族からの相談、多重債務の相談を受けたとき、依存症を見出し自助グループにつなぐ必要がある。

GA(ギャンブラーズ・アノニマス:経験と力を分かち合って共通する問題を解決し、ほかの人たちもギャンブルの問題から回復するように手助けしたいという共同体)、ギャマノン(家族のためのミーティング)は全国各地で活動している。GAに通うこと、通う気持ちになることが回復の第1ステップである。「通う気持ちになるまで話をする、そして行動を起こさせることは多重債務相談の、とりわけ被害者の会の役割だ」と、吉田洋一相談員(依存症問題対策全国会議の代表幹事。熊本市)は強調する。ギャンブル依存症の問題に長く取り組んでいる吉田相談員によると、「ギャンブルに借金の主な理由がある」とする相談者が増えているという。

具体的には、少し前までは14~15%だった比率が、現在では22~23%になっている。一方、「大牟田しらぬひの会」の調査によると、借金の原因がギャンブルというのは12~13%で、このほか浪費を原因とするものが9~11%ある。両者を合わせると23%ほどである。この調査は、実際に多重債務者から相談を受けているカウンセラーが相談カードを集計したもので、信頼性は高い。「ギャンブル、アルコール、買物中毒のような依存症は、専門的な治療が必要である。被害者の会がしているのは、法的問題の解決と併せて精神的な安定の確保である。これによって、ようやく人生の再出発が可能となる」と指摘している。